『時間衝突』 バリントン・J・ベイリー 創元
我々の時間と逆行する時間(彼らにとっては未来に流れる正常な時間)が
正面衝突するという究極のヨタSF。
だが、SFはどんな無茶苦茶な架空理論をでっちあげてもよいと言っても、
架空理論を説明する為に引用する理論が間違っていては、
ヨタでヨタを解説することになり、SFとしても間違いだと言う事になる。
時間流に関する問題、
我々の時間は秒速一秒で流れる。
が、観測者自身も流れているのに流れていると言えるのか?
秒速一秒の時間を観測するには上位の時間流、秒速二秒の世界が必要ではないのか?
秒速二秒に対しては秒速三秒が必要ではないのか?
という無限の問題に対して、
無限を超える超限の問題であると、数学的間違いを犯している。
で、ここでの問題は、一番単純な無限集合、
無限を超限として説明するようなこの作品は、
SFとしては失格作品である。
- 作者: バリントン・J・ベイリー,大森望
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1989/12
- メディア: 文庫
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