『ドラゴンになった青年 ドラゴンウォーズ1』 ゴードン・R・ディクスン ハヤカワ 

お姫様を救出する役の勇者が、ファンタジー世界でドラゴンの姿のままで悪戦苦闘するという、
常に社会のマイナリティを主人公にする作者らしい作品だが、
例によってキャラクター設定は良いが、ストーリーがいまいちのディクスンである。
本を読む動機を装丁の美しさに求める女は、装丁が萩尾望都だと知ると読むのかしらん?
ドラゴンの姿では、お姫様を連れての逃避行の間に、
チュッチュッも、モミモミも、パフパフもできないので、
ピアズ・アンソニイよりは上品な世界であるが、
ファンタジー世界のルールが明文化されてなく、
ゲームにできない失敗作である。
ディクスンの作品は、手足が不自由な人や、
自分の身を守る為の利己本能を持たない人や、
クソババアやガキが苦闘するドルセイシリーズを勧める

ドラゴンになった青年 (ハヤカワ文庫 FT 10)

ドラゴンになった青年 (ハヤカワ文庫 FT 10)