『流氷民族』 山田正紀 ハルキ文庫

ハードボイルドミステリホラーSF冒険小説として、

もっともっと面白く書けたと思うが、正紀20代の作品なのでしゃあないか。

黒歴史として封印するほど酷くはないが、

正紀コンプを目指している人は後回しでもいいか。
最初に遭遇して昏睡した美少女が最後まで目覚めず、

主人公とラブラブファイヤーにならなかったのは上品で良かった(素っ裸だけど)。

氷河民族より流氷民族の題の方が、

ギャビン・ライアルの「拳銃を持つヴィーナス」のような

深い意味がいきてくるのでいいよな。

ハードボイルドタッチのこの雰囲気が好きな人にはこのままでも傑作か?

流氷民族 (ハルキ文庫)

流氷民族 (ハルキ文庫)