『ミステリアス・ショーケース』 デイヴィッド・ゴードン他 早川ポケミス

2011年に人気大爆発した現代アメリカミステリ作家達の最新作を集めた豪勢なアンソロジー。純文学寄りのノワールからエンタメに回帰しつつある最新事情に触れ感動して下さい。エンタメの妄想力の凄さに驚愕しろ!

本格推理と言うよりは純文学寄りでトリックの切れ味が凄いというより描写を楽しむタイプの作品ばかりだが、全てが描写に凝り過ぎの純文学ではなくて、エンタメとして面白く妄想力が爆発している傑作揃い。

このアンソロジーに収録されている作家を一人も知らない人が読んだら、現代アメリカミステリの新たな地平に安心するだろう。

最近のミステリは純文学寄りのノワールが多いが、この本に収録されている作家達は、エンタメ心を忘れていないプロの素晴しい作家ばかりである。
作家になってモテモテ人生を妄想してる人はプロの妄想力に驚愕せよ!

「ぼくがしようとしてきたこと」「クイーンズのヴァンパイア」(デイヴィッド・ゴードン)
「この場所と黄海のあいだ」(ニック・ピゾラット)
「彼の両手がずっとまっていたもの」(トム・フランクリン&ベス・アン・フェンリイ)
「悪魔がオレホヴォにやってくる」(デイヴィッド・ベニオフ
「四人目の空席」(スティーヴ・ハミルトン)
「彼女がくれたもの」(トマス・H・クック)
ライラックの香り」(ダグ・アリン)

ミステリアス・ショーケース (ハヤカワ・ミステリ)

ミステリアス・ショーケース (ハヤカワ・ミステリ)