『意味がわかれば数学の風景が見えてくる』 野崎昭弘 他 ベレ出版 

微分積分』『数と計算』『図形空間』『統計確率』の意味が判るシリーズ4冊の合本。全てのネタを2Pにまとめているので、ショートショートの小説のように読み易いとも言えるが、個々のネタの判り易さ、面白さ、センスオブワンダーにはやはり波があって、被ってるネタもあるし、一冊の本としては統一感にやはり難がある。

知らなかった新ネタは複素数より深い四元数のネタが面白かったです。
複素数a+biはa×1+b×iと見れば二つの単位1、iで構成された二次元のベクトル。
1、i、j、kを単位とする四次元ベクトル数も作れるのである!
ただし、三次元ベクトル数は作れない。
四元数も、非可換体の歴史で初めて乗法の交換法則が成り立たない無茶な数ではあるが(笑)
八元数十六元数は定義出来るが、その間の次元数は無理だそうです。

基本的に高校数学のまとめであるが、
体と環と群の説明が不十分だと思う。

数式いっぱい出てくるので数式マニアはハァハァして下さい。

コンピュータで作画した美しい図形もいっぱい出てくるので、小学生でも楽しめないことはない。

女性の美しさは似たような曲率捩率に収束するが、数学の美しさは無限大!

美しいものに感動する心を豊かにする為にぜひ読んで下さい。

意味がわかれば数学の風景が見えてくる

意味がわかれば数学の風景が見えてくる