『推定無罪』 スコット・トゥロー 文春文庫
裁判が始まる前の200Pはミステリというよりも、人物を丹念に描く純文学。
主人公の息子の少年野球の試合の模様がミステリとしての伏線になるとは思えないが?序盤は退屈で寝てしまうが、裁判が始まったら面白くなりすぐ読了。すぐ下巻へ。
下巻は一気読み。究極の法廷ミステリと絶賛されるのも理解出来た。法廷での弁護士と検事のやりとりが面白いのはもちろんだが、ハッビーエンドの無罪判決さえもその裏に陰謀のトリックが仕込まれている多重構造の素晴しさ。
終盤、どんでん返しが連続するが、あっと驚くと同時に手掛かりはフェアにあまりにも明確に書かれていた事に気付き、ミステリの理想形である。
マイクル・コナリーの『リンカーン弁護士』と同等以上のリーガルミステリに出会えて嬉しいですぅ!出会う順番が逆か?(笑)ベストセラーは馬鹿にして読まない主義だったので、ごめんなさいごめんなさい( TДT)
上巻の純文学ぽい無駄な描写が無ければもっと良かった。
ホモが悪役としていっぱい出てくるのは気にかかる。
ジェンダー観は古すぎるざんす。
2012/9/4に新装版が出ます。
ブで百円で売ってる可能性もあるが、
ブに無かったら素直に新刊を買いましょう。
- 作者: スコット・トゥロー,Scott Turow,上田公子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1991/02/09
- メディア: 文庫
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- 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
- 発売日: 2000/04/21
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