『東大生の論理― 「理性」をめぐる教室』 高橋昌一郎 ちくま新書

高橋先生が東大教官時代に、教え子の東大生をネタにして書いた一気読みのエッセイ。
クラスの君達一人一人に1万円か千円をプレゼントする。欲しい方の金額を書き給え。ただしクラスの20%以上が1万と書いたら、プレゼントは無しだ。もちろん相談は認めないの社会的ジレンマゲームの実験が一番面白かった。
負けた東大生達は、自分達に有利になるようにルールを変更して再度高橋先生に挑戦するが…。
結果は買って読んでね。
エゴイストな東大生に対しても暖かい眼差しを注ぐ高橋先生は素晴しい!人格者だがクールな科学者の高橋先生マンセー!教え子が恋愛相談する凄さ! 
ナッシュ均衡論等の最新の科学の正しい紹介もあります。
科学理論はマスゴミが紹介する過程で面白おかしく捻じ曲げられることがあるので、
知ってるつもりの人も必読。
硬い難しい話題はほとんどありません。
論理学の本としては初歩の初歩。
柔らかい恋愛相談の解決策を提示した本の面を強調した方がもっと売れると思う。
美人女子学生のストーカーと成り果てた男子学生を諭す具体的なアイテムも紹介されてます。
本かと思ったら映画を観させて改心させるとは意外!
私はおっさん過ぎて全然判らなかったが、最新のアニメネタも爆裂しているみたいです。
高橋先生の本の入門用としてはこれはベストだろう。

東大生の論理― 「理性」をめぐる教室

東大生の論理― 「理性」をめぐる教室