『「戦後」を点検する』 保阪正康 半藤一利 講談社現代新書

反日半藤と弟子(?)の保阪の漫才対談集。天皇に敬語を使わず「天皇は言った」等の文を書いたのは半藤が先駆けで、自慢する半藤に保阪が「半藤さんの『日本のいちばん長い日』では一箇所敬語使ってる!」と突っ込むのが一番受けた。
全学連運動の考察で、今は右の論客だが左だった頃の知識人がごろごろ出て来て面白い。
社会運動の歴史に加え、評論誌文芸誌の歴史も語ってるのが、文芸春秋の編集者だった半藤の良い持ちネタですね。
岩波新書の「昭和史」に亀井勝一郎が噛み付いたのは、裏で半藤が嗾けたからだが、
論戦が文春誌上ではなくて、中央公論に奪われても、
のほほんとしていた持ちネタいっぱいの余裕ある半藤に惚れ直しました。
一番最近のネタは、バンソウコウ農林大臣赤城徳彦のネタがある。
赤城徳彦の祖父は安倍晋三の祖父岸信介と同期の政治家だったのですよ。
一般的に、親は自分がした苦労を我が子がしないようにと願う。
子も孫も政治家にさせる政治家が多いと言う事は、
政治家という職業は苦労無しの楽して大儲けの職業みたいですな(笑)

「戦後」を点検する (講談社現代新書)

「戦後」を点検する (講談社現代新書)