『石田三成 ソクチョンサムスン』 荒山徹 講談社

キングギドラ対ロプロス、二大怪獣夢の大空中戦実現!

ロプロスは怪獣ではなくて正確にはロボットだろと突っ込むバビル2世マニアの方もご心配召されるな。

柳生の太祖崇矩(宗矩とちゃう)がリモコンでロプロスを操縦しまっせ!(西暦669年の飛鳥時代ですが、それが何か?)

ガメラも出て来て法隆寺五重塔を破壊します。

柳生一族をインクルードする超絶の異能集団非時一族が日本史に暗躍していたという話だが、ヒジ一族?
ヒ一族なら半村良の「産霊山秘録」と思った貴方、もちろん、タイムトラベルネタも月面ネタも爆裂します。

ネタは良いがプロットが駄目。

飛鳥時代と戦国時代の二人の三成の陰謀に柳生一族が立ち向かう構成だが、
壬申の乱は実は関ヶ原の戦いと同じという解釈で、
人物名も似たような名の先祖と子孫の行動が平行して語られるので、
今読んでる話はどっちの時代の話だったのかと混乱して読み辛い。

怪獣名に発音だけでなく、意味も合わせた芸は巧かったです。
キングギドラは日本神話名八岐大蛇、朝鮮神話名ハングギドラ、
音節はハングギ・ドラである。
ハングギとはハングルの変格"韓国の"という意味である。
ドラはもちろんドラゴンだよね()

ガメラガウガメラ(Gaugamela)が正式名で、実はペルシャ語(アラビア語?)だったのです。

日本史朝鮮史国史に加え、荒山史観についにアラブも登場!
イラク柳生とかエジプト柳生もそのうち出て来そうな予感。

今回月面まで舞台が広がるので、
世界のどこに柳生剣士が居てももう問題ないな(笑)

石田三成 ソクチョンサムスン

石田三成 ソクチョンサムスン