『フランケンシュタイン 対決』 ディーン・クーンツ ハヤカワ文庫NV

序盤(1巻)は大期待させ、中盤(2巻)で中だるみして、終盤(3巻)呆気ないクーンツのよくあるパターンになってしまったが、この巻は全5巻(6巻以降も有り得るが)の内の3巻なので、見捨てるのは早いですぞ諸君。

フランケンシュタイン博士の倒し方がショボ過ぎて見捨てる人続出かもしれないが、倒されたフランケンシュタイン博士はフランケンシュタイン博士四天王のうちで一番の小物、と男塾のノリで次巻に期待するように。

倒した後の1年後のエピローグのラスト1Pでクーンツファンは大喝采しますぜよ。本書は実はクーンツ版大甲子園の地方県大会の一回戦だったのだ。

『オッド・トーマス』シリーズとリンクしますた!
トーマスとの共演がデラ楽しみざんす。

本書に限って言っても、ついに味方の犬が現れたので、
クーンツ小説は犬小説として魅力的だと思ってる人には充分受けるであろう。

この犬に善のスーパーナチュラルの雰囲気がある。
犬の正体がナニだったアレと同じネタを仕込んでいる可能性があり、
クーンツ全部読んでる人は本書はもちろん必読である。

ライトニングの奇跡が顕現するので、
実は『ライトニング』の守護天使も既に登場してるのかもしれない…。

『トーマス』の真の敵が未来人の雰囲気あったので、
タイムトラベルネタの『ライトニング』とのリンクも充分有り得ると思う。

個人的には『コールド・ファイア』のメシアコンプレックスの主人公に早く参戦して欲しい。

クーンツファンには期待が高まる3巻のエピローグであった。
本編もまだ前座ということでクーンツを見捨てるのは早いですぞ。
http://d.hatena.ne.jp/miyabi-tale/20111013/1318507957

フランケンシュタイン 対決 (ハヤカワ文庫NV)

フランケンシュタイン 対決 (ハヤカワ文庫NV)