『静かなる天使の叫び』 R・J・エロリー 集英社文庫

リーダビリティは良いが、1940年代が舞台なので仕方ないとは思うが、

ジェンダー観が古臭い。

女は守られるのみで、男が女を守らないとアカンのだそうです。
ジョー・R・ランズデール に似ているが、

ロバート・R・マキャモン の『少年時代』 にも似てると思いました。

もっともこの時点ではジョー・R・ランズデール にも

ロバート・R・マキャモン にも劣ると思う。

純真な少年時代が終わり、18歳になった途端主人公がセクースやりまくるのは下品。

下巻で語り手が犯人とか、探偵が犯人とか、

強姦殺人だが女が犯人とかいうどんでん返しが無かったら怒るよ。

下巻に入って、

中どんでん返しも大どんでん返しもキタ━━(゚∀゚)━━!

主人公が不幸に陶酔する純文学タイプなので主人公に魅力が無いが、

下巻に限って言えば、マイクル・コナリー が褒めるのも頷ける怒涛の展開です。

図書館で女を軟派するような主人公は不幸になっても自業自得だと思いますw

愛する者を次々と失う主人公だが、

それは逆に言うと次々と愛する者に巡り合えたと言うことです。

不幸を饒舌に語る主人公はうざい。

ヨブ入ってるよなw。

総合評価はやはりジョー・R・ランズデール の『ボトムズ』 よりも

ロバート・R・マキャモン の『少年時代』 よりも下だな。

静かなる天使の叫び (上) (静かなる天使の叫び) (集英社文庫)

静かなる天使の叫び (上) (静かなる天使の叫び) (集英社文庫)

静かなる天使の叫び (下) (静かなる天使の叫び) (集英社文庫)

静かなる天使の叫び (下) (静かなる天使の叫び) (集英社文庫)