『日本人は、なぜ同じ失敗を繰り返すのか』 半藤一利&江坂彰 光文社知恵の森文庫

日本の失敗ネタ本はけっこう読んだつもりで、

新しいネタは無いと思い込んでいたが、

さすが半藤一利である。

あまりにも馬鹿馬鹿し過ぎて、

誰も信じないようなお馬鹿なネタも提供してます。
人類の歴史一万年の中で、

一番アフォな組織は昭和の大日本帝国軍にケテーイである。

大日本帝国軍は、補給や兵站という概念を重要視していなかったというのは定説だが、

まさか、補給用の魚雷が広島の呉軍港にしかなかったとはギャグである。

ラバウルで戦って弾切れになっても、

ノコノコチンタラ広島に帰港しないと弾薬の補給は出来ないのだ。

まともに戦争する軍隊ならおかしいという意見が出て来る筈だが、

誰も異議を唱えなかったのは、

日本海軍には休暇システムが無かったからである!

補給を受ける為に広島に帰るのが休暇扱いされていたそうである。

人の使い方を理解してないこんなお馬鹿な組織は、

組織というのも恥かしいよなw

そして日本兵は260万人死にましたが、

まともに敵と戦って戦死したのはたったの3割。

5割近くは餓死である。

残りの2割は輸送船の中に閉じ込められたまま海没死である。

お国の為に戦って死ぬのは尊い行為であるという説もあるが、

7割の兵士はまともに戦えない状態にされて死んだのである。

国の為に戦って死ねと言うのなら、

戦える環境を作るのが、トップの役目。

戦争の是非を論ずる以前のアフォの集団が大日本帝国軍の指揮官である。

明治の大日本帝国の指導者は素晴しかったが、

昭和はアフォの集まりというのは定説だが、

半藤一利は、昭和の帝国将校はベトナム人よりもアフォ。

近代以前の中世の戦国武将よりもアフォだと言っておられます。

昭和時代の日本に名将なんていない。

WWⅡで名将と言えるのは、

ニミッツスプルーアンス

マンシュタインロンメル

ジューコフだけだと断言します。

名将と誤解されている山本五十六の偶像も破壊します。

新しい視点としては、目くそ鼻くその違いでしかないが、

海軍より陸軍の方がボンポコピーであったという説には異論を唱えています。

対米戦争を仕掛けたのは海軍である。

陸軍は米とは戦う意思は無かったのに、

陸軍が止めるのも聞かず、海軍が対米戦争を始めたので、

日本の負けは確定されたのである。

陸軍より海軍ファンが多いのは、

戦艦大和とかゼロ戦とか絵になるアイテムが多く、

小説等で海軍ネタが多いので、

海軍は善玉、陸軍が悪玉という図式が成立したと分析しておられます。

左翼向けの本だと思うが、右翼に有効な情報としては、

宣戦布告無しの真珠湾の奇襲は国際法違反ではないという説をあげておこう。

イギリス軍への攻撃も宣戦布告の前に行っているが、

イギリスは日本に抗議していない。

リメンバー・パールハーバーは、

アメリカの巧い宣伝コピーでしかないのだ。

日本はアメリカには勝てなかったし、

これからも勝てるわけがない。

同じ失敗を繰り返す日本は、

アジアの一等国の地位も失うと半藤一利は予測しておられる。

最悪の場合は2030年に日本は滅びるそうです。

私は2017年頃と予測しているが、

傲慢無知の日本の官僚に殺されたくない人は、

世界で生きる力を付けよと仰ってます。

二流国日本で控えめに生きる人生もよしという視点もあるのはある意味すがすがしい。

アメリカと中国には勝てないのだから、

ヨーロッパ諸国のように、

この危険な二国とは距離を置く外交をするべきだと主張してます。

低脳民族の日本が世界のリーダーになれるわけがないのだから、

国が滅びない為に、撤退戦を開始するべきだと主張しておられます。

のんびりまたぁりした二流国で平和に生きよまいww

日本人は、なぜ同じ失敗を繰り返すのか 撤退戦の研究 (知恵の森文庫)

日本人は、なぜ同じ失敗を繰り返すのか 撤退戦の研究 (知恵の森文庫)