『ヘッセ詩集』 ヘルマン・ヘッセ, 片山敏彦訳 みすず書房

詩人と言えば女のヒモになる軟弱な奴が多いが、

硬派のドイツ人のヘッセの詩集はいいですぞ隊長!

最高傑作は「さようなら世界夫人よ」ですな。

左翼バンド、頭脳警察が曲を付けたぐらい革命的な詩。

↓読んで感動すれ!

世界は がらくたの中に横たわり
かつては とても愛していたのに
今僕にとって 死神はもはや
それほど 恐ろしくはないさ

さようなら世界夫人よ
若くつやつやと 身を飾れ
僕らは 君の泣き声と 君の笑い声には
もう 飽きた

世界は 僕らに愛と涙を
絶えまなく 与え続けてくれた
でも 僕は君の魔法には
もう 夢など持っちゃいない

さようなら世界夫人よ
若くつやつやと 身を飾れ
僕らは 君の泣き声と 君の笑い声には
もう 飽きた

さようなら20世紀の幻想たちよ
若くつやつやと 身を飾れ
僕らは 君の泣き声と 君の笑い声には
もう 飽きちまったんだよ

ヘルマン・ヘッセ全集 (16) 全詩集

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