『宇宙船ビーグル号の冒険』 A・E・ヴァン・ヴォークト 沼沢洽治 訳 創元文庫

ヴォクトの最高傑作。

宇宙テーマ、対宇宙生物ものの頂点の作品。

この作品に出て来た魅力的な宇宙生物は、

高千穂遙の「ダーティペア」や映画「エイリアン」でパクられたことはあまりにも有名。
超生物を科学で退治するという科学万歳の素晴しいSF。

そして、SFならではの夢の科学、

総合科学(ネクシャリズム)という概念が登場します。

総合科学とは、全ての自然科学と社会科学の知識を統合した究極の科学である。

本書は、一分野のエキスパートでは思い付けない解決策を、

総合科学者である主人公が提示して解決するというパターンである。

複雑な現代科学では、一分野さえ、理論屋と実験屋に分化してしまい、

ヴォクトの唱える総合科学なんて不可能だというのが現代の常識であるが、

そこはSFですので巧く騙されて感動してやって下さいw

宇宙船ビーグル号の冒険 (創元SF文庫)

宇宙船ビーグル号の冒険 (創元SF文庫)