『さよならダイノサウルス』 ロバート・J・ソウヤー 内田昌之訳 早川文庫

ソウヤーのデビュー作にして全世界にソウヤーという素晴らしい作家の存在を知らしめた出世作

恐竜絶滅の謎を解いてしまうが、

私はそのメイントリックもさることながら、

ガジェットの使い方が巧いと思いました。
SFは未来予測小説とイコールではないが、

SF作家が予測したテクノロジーは次々と現実のものとなった。

だが、SF界が読み違えたテクノロジーもある。

それはパーソナルコンピュータの普及である。

本書の主人公は常にノートブックPCを持ち歩き、

ラストの大アクションは、プログラムの打ち込みという素晴らしい現代的な冒険SFである。

導入部はギャグかよ!

と叫びたくなるすんごい描写から始まるし、

ソウヤーで一番読みやすい作品ですな。

さよならダイノサウルス (ハヤカワ文庫SF)

さよならダイノサウルス (ハヤカワ文庫SF)