2011-06-27 『長江落日賦』 田中芳樹 徳間書店 三国志 誰も三国志ものを書かなくなったら三国志ものを書くと言っていた田中芳樹だが、短編ならひとつ書いている。この短編集に収録されている「白日、斜めなり」が夏侯覇を主人公にした三国志ものである。 魏の皇室にも蜀の皇室にも血縁関係のある貴公子夏侯覇の数奇な運命を描いた佳作。魏から蜀に亡命する破目になった夏侯覇が可哀想でならない。史官職がない文化後進国、軍国主義の野蛮な蜀の一員となって戦う夏侯覇の苦悩はたいへんなものでありましたな(w戦場で逃げ遅れた敵の家族の美少女を拉致して手篭めにして結婚してしまった張飛がすべての元凶である。長江落日賦 (ノン・ポシェット)作者: 田中芳樹出版社/メーカー: 祥伝社発売日: 1999/02メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (5件) を見る