『三国志』 吉川英治 講談社文庫

吉川英治というと、説教臭い「宮本武蔵」の悪評のせいで、敬遠する諸兄もいるかもしれぬが、

読みにくい「三国志演義」を日本人向けに翻案した本書は、小説メディアのなかではベスト1である。

はっきり言っちゃえば、これさえ読んでおけば立派な三国志ファンである。
少年少女小説のように、改行も多いし、とても読み易いお話である。

司馬遼太郎みたいに小説中に作者のエッセイも顔を出し、義務的に金儲けの為に描いたんじゃなくて、

三国志への愛が感じられる素晴らしい小説である。

孔明ファンの為、孔明の死で物語が終わるのは残念だが、

後書き読めば許す気になれる。どどどマイナーキャラにエビソードを誤認してる箇所はあるが、

そのキャラのファンはいないだろうから、他人と三国志談義するには影響ないので気にするな。

三国志 (1) (吉川英治歴史時代文庫 33)

三国志 (1) (吉川英治歴史時代文庫 33)

三国志 (2) (吉川英治歴史時代文庫 34)

三国志 (2) (吉川英治歴史時代文庫 34)

三国志(3)(吉川英治歴史時代文庫 35)

三国志(3)(吉川英治歴史時代文庫 35)

三国志(4)(吉川英治歴史時代文庫 36)

三国志(4)(吉川英治歴史時代文庫 36)

三国志(5)(吉川英治歴史時代文庫 37)

三国志(5)(吉川英治歴史時代文庫 37)

三国志(6)(吉川英治歴史時代文庫 38)

三国志(6)(吉川英治歴史時代文庫 38)

三国志(7)(吉川英治歴史時代文庫 39)

三国志(7)(吉川英治歴史時代文庫 39)

三国志(8)(吉川英治歴史時代文庫 40)

三国志(8)(吉川英治歴史時代文庫 40)