『アニメ・マンガ・戦争 安彦良和対談集』 角川書店
- 作者: 安彦良和
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/05/23
- メディア: 単行本
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安彦良和「拙くても、思いのたけが少しでも伝わればいい」
19人との対談が17編収録されてます。
2編は鼎談ということです。
オマケとして安彦良和氏の中国紀行文もあります。
と予測しているが、
サブカルをアートとして売りつける美のブローカー村上隆が美術家ならば、
もちろん現時点でも安彦良和氏は素晴しい芸術家である。
思いを伝えるのが芸術、
伝える思想、メッセージのない、ただ美しいだけの作品を、
安彦良和氏はコケ下ろしてますw
歴史漫画家として、安彦良和氏の歴史の知識は相当のもので、
松本健一氏に堂々と反論するのは痺れました。
安彦良和氏は作品の出来を評価するのに、
脇役の魅力に注目するそうであるが、
脇役の造形力で作家の力が判断出来るという説はとても共感した。
味方にも敵にも魅力的な人物がワサワサといたからである。
アムロが勝ち続ける理由付けとして、
富野監督がニュータイプを登場させてしまったが、
ふざけた超能力を絵で見せる工夫をするのを、
安彦良和氏は馬鹿馬鹿しいと思っていたと思われる。
SFというより、実は宗教寄りの富野の世界観を、
安彦良和氏は嫌悪しておられるみたいである。
宗教的な宮崎作品やエヴァンゲリオンや、
アニメ関係の表現者でもっとも知的レベルの高いのは安彦良和氏で決まりである。
最後に「虹色のトロツキー」関係の名セリフを書いておこう。
甘粕正彦「どんな本でも読め!そして克服せよ!!」
「くだらない本は燃やしてしまえ!」と言ったという説もあるが、
左翼でありながら、右翼の殺人犯甘粕正彦をマンセーするような言質を紹介する、