劇場への招待 「オイディプス王」 蜷川幸雄 演出

オイディプス王 アテネ公演 [DVD]

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演劇は生で観ないと面白さが薄れるが、

そして、TVは基本的に観ない主義だが、

ニーナのアテネ公演を放送していたのでついうっかり見てしまった。

ニーナの傑作は男優のみのシェイクスピアものだと思うが、

これも悪くはない。

一番の見所は、髭面で禿げちゃびんのおっさん達の群舞群読シーンだろうな。

泉谷しげる顔のむさ苦しいおっさんが20人も輪になって踊るシーンは素晴らしい迫力!

主役のオイディプスは野村万斎だが、

ギリシャ古典悲劇というよりも、日本の古典芸能のような古臭さを感じた。

ギリシャ人の観客の拍手が鳴り止まなかったが、

彼らは、東洋のチンケな島国の黄色い猿が

ギリシャ悲劇を上手に猿真似したことに拍手したのだと思う。

我々が猿回しの芸に拍手するのと同じ感覚だと思う(爆

三田昇の芝居もヘタに見えた。

女優は浅実れいしか登場しないが、子役で女の子が2・3人出てくる。

ホモのニーナには美少女のみを舞台に立たせるのが苦痛なのか、

ストーリー的に必然性のないシーンに美少年がついでに出てくるのは笑ったよ。

ニーナがどこまで原作を自分の趣味に変更しているのか、

ソフォクレスの本を読みたくなったぞ。