『ゲーデルの哲学―不完全性定理と神の存在論』 高橋昌一郎 講談社現代新書

ゲーデルの哲学 (講談社現代新書)

ゲーデルの哲学 (講談社現代新書)

世界一の天才のクルト・ゲーデル

普通の天才は「私は誰も発見していなかった新しい真理を発見した!」と叫ぶものだが、

ゲーデルは「真理であっても証明出来ない命題がある」と証明してしまったのだ!

知性の限界を証明してしまったのである。

無限の知識を持つ存在は存在出来ないのである。

で、このネタが出てくる。 


定義G「全ての真理を知る無矛盾の存在を神と呼ぶ」

定義Gとゲーデル不完全性定理から次の定理が導き出される。

ゲーデルの最終定理「神は存在しない」


うぉぉぉ!なんてエレガントな解答だ。たった三行ですぞ!

十八行かけて存在するという証明もゲーデルはしているが、

それは晩年のキ○ガイになったゲーデルの仕事だから無かったことにするのが知的な大人ざんすw。

完全性定理、不完全性定理カントール連続体仮説の無矛盾性、

アインシュタインの宇宙方程式の解、そして神の存在証明と

ゲーデルの全仕事をパズルや小説を例に出して判り易く解説した良書。

アレフ3以上の濃度を持つ無限の存在が理解出来なかったが、

この本読んでやっとアレフ3以上も定義出来ることが納得出来ました。

アレフ3の基数は2のアレフ2乗であり、

アレフ4の基数は2のアレフ3乗であり、

アレフ5の基数は2のアレフ4乗であり…∞

と無限集合は無限にあるのだ。

死刑囚のパラドックスは現在の数学会では抜き打ちテストのパラドックスと呼ばれているみたいざんす。

アラン・チューリング人間機械論+不完全性定理とか

ワクワクするネタも満載でおま!

全ての次元の全ての宇宙の知的生命体必読の書。