『一千億の針』 ハル・クレメント 創元
- 作者: ハルクレメント,Hal Clement,小隅黎
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1979/11
- メディア: 文庫
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よくあるパターンになってしまった。
読み始めたとき、あれっ?クレメントってこんなに文章うまかったっけ?
と引き込まれ一気に読み終えることが出来たが、
SFとしてもミステリとしても水準作以下だなぁ。
前作「二十億の針」において、
アメーバ状の寄生宇宙人の刑事と犯人が地球に不時着し、人間に寄生した。
その時の地球人口は二十億。刑事が犯人を探し出す確率は二十億分の一だった。
それから七年後の1954年、
刑事と共生関係を保っていた人間に異常が目立つようになった。
自分の宿主を救う為、刑事は母星に救援を求める必要に迫られる。
だが、銀河に遍く恒星は一千億!
今度の確率は一千億分の一だ!
単純に考えても50倍は面白くならなアカンのに、そうはいかんかった。
伏線の張り方がへたすぎる。
ロジャー・ヤングのセリフに模した、
英雄ぶって死にたがる奴を非難してたのはよかった。
前作読んでる人は、まあ、読んでおいた方がいいでしょう。
ラストの謎解きで感動できんでも、そこに至るまでの過程は夢中になれる筈だし、
前作の世界がより深まるしね。
ところでロジャー・ヤングって実在した人だったんですねぇ。
「宇宙の戦士」のロジャー・ヤング号としてしか思い出せんかった。
同じ退役大佐であるハインラインとクレメントのロジャー・ヤングに対するアプローチの仕方を比べるのも一興ですかな。
クレメント元大佐の素直な反戦の声を聞きなさい!