『週刊グレート・アーティスト7・ロートレック』
毒があるから、ルノワールよりはマシだが、
所詮軟派で社会的問題意識の低い印象派なので、ロートレックには感動しません。
なんで、買ったかというと、ロートレックファンのメル友がいたので、
彼に話しを合わせてやろうと、話のネタに買った。
貴族の放蕩息子だが、事故で下半身の成長が止まり、
成人しても身長が150cmしかなかったというのは、
小男たちには、希望の星か?
手があれば絵は描けるもんな。
手も無くて口で筆を咥えて絵を描く画家もいたな。
「神への告発」の著者誰だっけ?
「神への告発」の著者以外にも口で絵を描く画家はけっこういたような気がするが。
身体障害者と芸術というテーマを論ずるのに、ロートレックはかっこうの口火になるか?
ついでだから考察を続ける。
当ブログは芸術文化の批評系ブログですが、
「ケチつけるぐらいなら、自分で素晴らしい作品をクリエイトしろよ!」
という意見もたまに寄せられます。
私がクリエイターに成らないのは、
クリエイターという仕事は社会貢献度が少なくて、
立派な大人が誇れる仕事ではないと思っているのです。
いくら素晴らしい絵を描いたところで、目の不自由の人には、何の意味もありません。
いくら素晴らしい音楽を作ったところで、耳の不自由な人には、何の意味もありません。
特定の感覚に訴える芸術作品は、特定の感覚を喪失した者にとって不必要な存在です。
身体障害者にも、もちろん幸福追求権はあります。
それなのに、特定の感覚にのみ訴える作品を作ってでかい面している芸術家は、
万人の人権に配慮していない、人格障害者です。
人格障害者にも生きる権利はあります。
多くの人に必要とされる、社会的貢献度の高い職業に付けない人は、
クリエイターにでもなってください。
私は医療従事者ではありませんが、一応病院勤務なので、
人の命を救う行為にそれなりのサポートをしていると自負しています。
あってもなくても誰も死なない物を作って売る一般企業の社員より、
社会貢献度の高い職場だと誇りに思っています。
「それなら医者になれよ、馬鹿!」
という意見も考えられますが、
私には医者になる適性はありません。
クリエイターになる能力しか持ってない人は、どうぞクリエイターになってくださいということです。
他人や社会を認識出来ず、
自分の自己表現しか考えない自分中心の身勝手な人にも、生きる権利はあります。
そういう人はクリエイターになって生計を立ててください。
ただ、社会には存在を注目されることもなく、裏方となって、
人々の幸福の為に働いている人もいるということです。
全ての人に人権があるということを忘れずにね。