『Jetalme』 劇団アブストラクトスペース公演

13:30〜16:20愛知県芸術文化センターB2F大リハーサル室にて、

劇団アブストラクトスペース公演「Jetalme」(2000円)を観た。

母と間男、ストーカー娘と男、父と女子高生の三つのラブコメディが、

ラストで一つに収斂される構成。

舞台が無いリハーサル室での芝居なので、役者さんが手の触れる至近距離まで接近し、

臨場感は凄かった。

参加型演劇になるのではと恐怖した(藁

まあ、小道具を手渡されてしまった客もいたが、

私は芝居に巻き込まれなくて助かった。

観客席(折りたたみ式パイプ椅子だけど)の一番前に座った私が悪いのですが、

室内が暗くなっても、スポットライトが私にも被って暑かった。

役者さんが、椅子の間の通路用のスペースまで進出し、

私の背後に役者さんが立つという恥ずかしい目に遭いました。

いやぁ〜!観客の皆さん、私を見ないで〜!!(誰が見るか!)

劇の内容に真面目に触れると、役者さんの滑舌は全員が完璧でした。

間男の熱演は見所です。

ワイングラスを叩き割る根性を見せます。

怪我したらどうするんですか!とハラハラしたぞ。

ロートレックネタも言語学ネタもあってペダンティックな趣味も満たせたし、

演技力もあって2000円の価値は充分あります。

笑えるラブコメディだが、主役(だと思う)の間男が身長150cmしかなくて、

顔もそれなりに良いし、演技力もあるが、

こんな小男ではギャグメイカーになるしかメジャーへの道は無いかと思うと切なくなる。

怪我しても構わない体当たり演技する小男に、

外見のみ優先するメジャー映画界やTV界への憤りを感じましたよ。

俺はこんなに芝居が巧いのに、どうして普通のかっこいい2枚目役が回ってこないんだと言う

小男の悲哀を感じましたよ。

本人の能力ではなくて、本人がどう努力しても直らない肉体的不利が、

才能の発現の選択肢を奪う、お芝居というジャンルは、

人権侵害を推奨しているとんでもない芸術ではないかと思ってしまった。

人を外見で差別しても良いと刷り込むおそれのあるお芝居というジャンルは、

実は大変危険な芸術ではないのか?

なんか無理矢理人権問題に結びつけても白けるか?(藁

ミーハーモードで書くと、女子高生役の伊藤亜也子が、顔が小さくて、色が白くて、

目元も涼しく、唇も小さいロリロリ美少女で並みのアイドル以上に可愛いかったです。

中学生役でも通用するぞ。

でも、美少女見ても心は癒されないので、

1Fの美術図書館に戻り、フリーダ・カーロ

しつこくゴヤの画集を観て閉館時間の6時まで過しました。

ゴヤに「一人で居たので儲かった」という読書する男を描いた作品があるのだが、

1000円の文庫本で6時間は暇は潰せるよな。

絶対、読書が一番コストパフォーマンスの良い趣味だよな。