『完全なる証明―100万ドルを拒否した天才数学者』 マーシャ・ガッセン 青木薫訳 文春文庫

ポアンカレ予想を証明したペレルマンの伝記だが、まさか、野崎昭弘先生が出て来るとは!狂喜しました。
ただし、日本版のみ。数学パズルが2問埋まっているが、原著では答えが書かれてなかったらしく、訳者の青木薫女史は解けなかったので、野崎昭弘先生に解いてもらって、答えを付与したらしいです。

著者のレベルが自分より低過ぎる時は間違いを糾し、高過ぎる時は他人に助けを求めて、原著より本の知的レベルを上げる青木薫訳はいいよな。

天才ペレルマンを育んだロシアの数学教育の在り方は感動しまっせ。
自由な校風の数学専門学校の創立者はホモだった!
ホモなので趣味を兼ねて体育の授業が多いのが笑う。

女子のブルマが男子の短パンと同じになった日本の教育界から、
水泳の授業が完全廃止されるのはいつだろう?
今でも選択制で水泳の授業を回避出来る高校はあるが(笑)
気が散って勉強出来ないだろうと、女子を排斥するホモの校長サイコー(笑)

普通の数学者は紙に数式か図形を書いて思索するが、
天才ペレルマンは頭の中だけで思索する。
靴紐も結ばず、昼飯も食わず、爪も切らず、
起きている時はいつも数学の事しか考えない。
結婚もせず数学者を引退した天才ペレルマンであるが、
美しい数学のことだけを考えて生き抜いたペレルマンの人生は素晴しかったと思います。

完全なる証明 100万ドルを拒否した天才数学者 (文春文庫)