『装甲戦士1ベトナム戦線マル秘出動令』 山田正紀 ノン・ノベル

パワードスーツものはハインラインもホールドマンもベトナム戦争を想起させるが、ベトナム戦争をネタにするなら、そのままベトナム戦争にパワードスーツを登場させるのが、素直な解釈。

SFだからと宇宙人を敵にしない正紀の天才性は素晴しい。
宇宙人というか、神も敵で出て来そうな雰囲気があるんだが、どうなるんだろう?ワクワク。
パワードスーツでベトナム人の首を捻じ切って殺す時に心の中で「ゴメンよ、ゴメンよ」と呟く主人公が魅力的。
喧嘩した事が無い童貞のおとなしい主人公だが兵士として訓練されてしまうと戦ってしまう事がよく判る良作。