『統計・確率の意味がわかる―数学の風景が見える』  野崎昭弘他 ベレ出版

高校生以上を対象にした基礎の基礎の入門書。
各ネタは2ページで無理やりまとめていて、ショートショート小説のように読み易くて一気読み出来るが、多変量解析は主成分分析までで、重回帰分析には触れてない。
高校の数学を忘れてしまった人の復習用には良いと思います。

分散=(各値-平均値)の2乗の平均。
標準偏差=分散の平方根

などを忘れてしまった人はぜひ復習して下さい。
数学パズル本の要素もあるから楽しく読めると思う。
中学生に読ませて「チェビシェフの不等式すげー!」
「俺はポアソン分布と結婚する!」と叫ばせるのもアリかな。
ギャンブルネタもあるから、ギャンブルが好きなおっさんも読んで下さい。
ギャンブルには必勝法が存在します。
無限の資金と無限の時間があれば、トータルで必ず1円儲かる必勝法があります(笑)。
95%の確率で1万円儲かる必勝法とは、実は95%の確率で1万円損する必敗法だという面白いネタもあります。

野崎先生のエッセイコラムは全部で10Pぐらいしかなくて、
理系の本なのに文系の感動も味わえる野崎本としては物足りない。

統計・確率の意味がわかる―数学の風景が見える

統計・確率の意味がわかる―数学の風景が見える