『探偵稼業はやめられない』 マイクル・コナリー他 光文社文庫

1「フォト・フィニッシュ」 サラ・パレツキーV・I・ウォーショースキー)(Photo Finish)

2「空の青 (シエロ・アズール)」マイクル・コナリー(ハリー・ボッシュ)(Cielo Azul)

3「スカーレット・フィーバー」 ジャン・グレープ(ジェニー・ゴードン&C・J・ガン)(Scarlett Fever)

4「噛み合わない視線」 ジェレマイア・ヒーリイ(ジョン・フランシス・カディ)(Eyes That Never Meet)

5「ほぼ完璧な殺人」 キャロリン・G・ハート(ヘンリー・O)(An Almost Perfect)

6「動物病院の怪事件」 エドワード・D・ホック(サム・ホーソーン)(The Problem of Annabel's Ark)

7「温泉は飛行機で」 マーシャ・ミラー(シャロン・マコーン)(If You Can't Take the Heat)

8「懺悔」 ジョゼフ・ハンセン(ハック・ボハノン)(Confessional)

9「十一時のフィルム」S・J・ローザン(リディア・チン&ビル・スミス)(Film at Eleven)

10「南部の労働者」 ローレン・D・エルスマン(エイモス・ウォーカー)(Redneck)

11「消えた死体」 ジャネット・イヴァノヴィッチ(ステファニー・プラム)(The Last Peep)

12「レッツ・ゲット・ロスト」 ローレンス・ブロック(マット・スカダー)(Let's Get Lost)

これの直前に稲見一良先生の素晴しい短編集読んでるので、
このアンソロジーが色褪せて見える。

マイクル・コナリーエドワード・D・ホックは別格とすると、
読む価値あるのはローレンス・ブロックとS・J・ローザンとジョゼフ・ハンセンとジェレマイア・ヒーリイだけだと思う。

有名なサラ・パレツキーの普通さ加減に脱力した。
断じて傑作集ではないざんす。

一番のお気に入りはS・J・ローザン。

読むべきノンフィクションが溜まってるので、
新しい小説家のお気に入りなんて増やしたくないのだが、
S・J・ローザンはのんびり集めます。

名前を出さなかった作家の作品は二流のミステリーTVドラマな感じ。
刑事コロンボ」にも劣ります。

何故この事件はこの探偵でなければならないのかという必然性が乏しい、
テキトーに金儲けの為にでっちあげた稚拙な作品が目立ちます。

コナリー作品が収録されているから、
良識ある読書人は古本屋探してでも買ってしまうだろうが、
コナリー作品はコナリーのHPでメール配信されたのが初出で、
熱心なファンの為の作者からのサービス作品であり、
これに収録されている作品からコナリーの素晴しさは読み取り難いと思われるので、
無理して探してまで買う本ではありません。
って、コナリーは絶対に長編作家だよな(笑)

探偵稼業はやめられない (光文社文庫―『ジャーロ』傑作短編アンソロジー)

探偵稼業はやめられない (光文社文庫―『ジャーロ』傑作短編アンソロジー)