『二流小説家』 デイヴィッド・ゴードン 早川ポケミス

21世紀の新世代作家として、ジェンダー観が素晴しい。
主人公の中年作家探偵が2回も女装する素晴しさ!
作家が主人公という事で、小説論や芸術論も語られるが、共感出来る良い論旨であった。
序盤テンポが遅いが、終盤のドンデン返しの嵐は見事。
最後のページの真相に拍手喝采した。
クーンツやシモンズやシェイボンや正紀のようなジャンルミックスの作家として、更に大化けする可能性がある。
本格推理としてもデクスタークラス。
っていうか、真犯人のネタ、デクスターのアレを参考にしてるよね(笑)。
真犯人が早く判ってもメタ要素の推理が有って最後まで楽しめます。

二流小説家 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

二流小説家 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)