読書メーターまとめ

11月の読書メーター
読んだ本の数:3冊
読んだページ数:673ページ
ナイス数:23ナイス

ジーヴズの事件簿―大胆不敵の巻 (文春文庫)ジーヴズの事件簿―大胆不敵の巻 (文春文庫)
恋愛ネタのドタバタコメディが多いこのシリーズだが、今巻は禁断の宗教ネタやっていて大満足。牧師の長説教を賭けの対象にした競馬ミステリパロディの最初の話に拍手喝采した。お馬鹿な愛すべきイギリス貴族のご主人様のギャンブルに策を授けるスーパー執事ジーヴズという単純な物語ではないのが良い。ご主人様が負けたと思わせて別の事で勝つ捻りが良い。でも、ご主人様は精神異常者として村中に認識される破目に!(笑)ユーモアミステリとしてご主人様の友人のビンゴの変な顔の描写がまざまざと目に浮かび、描写も巧い傑作。
読了日:11月15日 著者:P.G. ウッドハウス
寄り道の多い数学 (岩波科学ライブラリー)寄り道の多い数学 (岩波科学ライブラリー)
クロネッカーの数学史的にはよくある啓蒙パズル本。2/3ほどは有名な問題ばかりで、コアな数学マニアには物足りないかも?著者は中高生を読者として想定して書いたらしいから、お子様を数学オタクにする入門書としてはいいかも?現実の身近なもの(列車内からの視点等)から数学の問題へ誘う構成だが、著者は現実の物理に未応用の純粋数学マンセーしている節が感じられる。文学や絵画の話題もあるが、やっぱ寄り道だよね。多面体ネタは凹多面体にも触れて欲しかった。情報工学ネタは新らし目でグッジョブか?
読了日:11月16日 著者:大沢 健夫
ラテンアメリカ五人集 (ラテンアメリカの文学) (集英社文庫)ラテンアメリカ五人集 (ラテンアメリカの文学) (集英社文庫)
本書のベストセリフ「見捨てる きみの肉体を 風の家を」by オクタビオ・パス。 パス目当てで買ったのだが、『鷲か?太陽か?』読んでるので、「青い花束」と「正体不明の二人への手紙」は既読だったが、未読だった「白」がどえりゃあ凄いです。この詩に触れたら、文学の本質は小説ではなくて詩だ!と叫びたくなる。リアルな臨場感溢れるライブな身体表現がなんたらと語る奴には、「そんなもんは、風で吹き飛ばされるとろくさいもんだがや」とせせら笑ってやりまひょ。他の四人も普通の文学としてそれなりに読める良作。南米的魔術少な目で楽勝
読了日:11月26日 著者:マリオ・バルガス=リョサ,ホセ・エミリオ・パチェーコ,オクタビオ・パス,M・A・アストゥリアス,カルロス・フェンテス,J・E・パチェーコ,マリオ・バルカス リョサ,カルロス・フエンテス,ミゲル・アンヘル・アストゥリアス

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