『時の娘』 ジョセフィン・テイ 早川ミステリ文庫

時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)

時の娘 (ハヤカワ・ミステリ文庫 51-1)

「成吉思汗(ジンギスカン)の秘密」 と「オックスフォード運河の殺人」 を読んでいて、

寝たきり探偵の歴史ミステリの元祖のこれを読んでないのは恥ずかしいだろうと、

やっと読んだ。

「成吉思汗(ジンギスカン)の秘密」 と「オックスフォード運河の殺人」 より

ラストのどんでん返しが深いです。

イギリスの歴史の知識が無くても楽しめます。

探偵の調査員になる青年が、

美人女優との恋愛より、

史書にのめりこんでいくのが痛快。

女優が出演している舞台より本の方が興奮すると、

観劇などしなくなり、

知的に目覚めていく過程が素晴しい!

重大な面白い事は本の中にしかないのです。

知性を賛美した傑作である。