徳島県鳴門市大塚国際美術館

入館料3150円
音声ガイド500円
1000点全部観るには、一作に2秒しかかけられない計算になるが、
絵と絵の間を歩く時間も考えれば、1秒か?(藁。
事実上一日で全部普通に鑑賞するのは不可能なので、好きな作家だけ観て来た。
ゴヤの家に直行しようとパンフレットを開くと、ゴヤはB1にあると判明。
地下三階地上二階の5フロアが、下から上へ古代・中世階、ルネサンスバロック階、バロック・近代階、現代階2フロア
となっているが、ゴヤバロック・近代フロアに展示されている。
ゴヤバロック扱いされているが、近代フロアにあるバロック作家ってゴヤのみである。
私はゴヤが近代芸術の開祖であり、現代美術の全てのイズムの先駆者だと思うが、
近代に目覚める前は、確かにバロックでもあったから、
この展示分類は、的を得ていて感心した。
美術の知識のない人でも、近代フロアに何故ゴヤだけが別格扱いされて展示されているのかと考えれば、
ゴヤの重要さに気づくと思われ。
玄関から地下3階にしか辿りつけない構造の建物だが、
エントランスホールに入ると、いやでもミケランジェロの「最後の審判」が目に入るようになっており、
古代・中世のフロアの筈なのに、ルネサンスで唯一人の意味のある巨匠の作品で客を迎えるセンスが素晴らしい大塚国際美術館である。
ミケチャンをジェロと見て、EVに乗ってB1に直行。
EV降りて、地図を確認したら、
ゴヤの部屋に一番近いスペースにムンクとルドンが展示されていることに気づく。
いやぁ、大塚国際美術館はセンスが良いですねぇ。
宝石はまとめて輝きを増させるものですよね。
ゴヤの絵の隣にルノワールなんかを並べる美術館があったら糞と言うか、
ゴヤの傍にウンコを置いて、ゴヤを汚す気か!と怒り狂ってしまいますわね。(藁
ムンクとルドンを見て、ゴヤをじっくり鑑賞。
他コンテンツとネタが被るので、観た全作品には突っ込まない。
新たな突っ込みがある作品にのみ触れる。
ゴヤの後はベラスケス等のスペイン系のみ観た。

●「病める子」ムンク
師匠のクリスティアン・クローグの「病める子」と隣接して展示されているが、
見比べれば一目瞭然、ムンクの表現の素晴らしさが胸に迫ります。
構図はほとんど同じなのに、師匠のクロちゃんの立場がないよな(藁

●「目を閉じて」ルドン
実はミケランジェロのアレ(作品名忘れた)が元ネタだと気づいた。
ルネサンス時代も宗教を信じていたき○がいの時代なのに、
ミケランジェロだけが、私の心に響くのは何故か判らなかったが、
近代に目覚めてない野蛮な中世人でありながら、ルドンに迫る深い精神性をミケちゃんは保有していたからだと理解出来ました。
ミケランジェロはお馬鹿なルネサンスではなくて、
象徴主義の作家だと提唱します(藁

●「日傘」ゴヤ
近代性がないからどうでもいいが、画集より実物(陶板画の複製だろが藁)
の方が遥かにお上品できゃわいいです。萌えますた。
犬さん、ハァハァハァ…(犬かよ!)

●「カルロス4世の家族」ゴヤ
画集よりヘタクソに見えた。このサイズの絵はゴヤの能力を越えていたのか?
そんな筈は無い!乾板に複写する時に、陶板に転写する時になんらかのミスがあり、本物を正しく再現してないと予測する!
やり直しを要求する!

●「1808年5月2日」ゴヤ
普通は3日の方が傑作とされるが、これは画集よりも
でかい原寸大で見ないと迫力が伝わらないだろう。
宗教を否定するメッセージ性は3日より弱いが、
絵の迫力はこっちの方が上ですな。

●「読書」ゴヤ
黒い絵の読書です。
読書の素晴らしさ、そして読書するしかない哀しさが伝わって来ます。
それでも、知的な人間である限り読書は続けるのです。

●「棍棒による決闘」ゴヤ
黒い絵はサイズがバラバラだが、これはデカくて凄い迫力。
と言うか、ゴヤは動きのある絵こそ巧いと気づいた。
男達が「巨人」に見えます。

●「砂に埋れる犬」ゴヤ
画集では、シャープな現代性が目立つが、
原寸大では古代の荒々しさも感じ取れます。

●「我が子を喰らうサトゥルヌス」ゴヤ
怖くて近寄って直視出来ませんでした(藁

売店で、
図録300選(2310円)
ゴッホの「ヒマワリ」の腕時計(12600円)
ゴッホの「ヒマワリ」のTシャツ(1600円)
ミケランジェロの「最後の審判」の帽子(3780円)
手提げ袋(105円)
を買った。
大塚製薬の私立美術館といえども、美術館の売店ボンカレーを売っていたのには脱力した。
鳴門名物の塩やら海苔も売ってました(藁