『神の鉄槌』 アーサー・C・クラーク 岡田靖他訳 早川文庫

ディープ・インパクト [DVD]

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ディープインパクト」の原作ですとぉぉぉ!

全然映画とイメージが違う地味な小説である。

彗星やら小惑星やらが地球に衝突する軌道にのっていると判明し、

地球が地球が大ピンチ!

地球を地球を救うのだ!

という映画や小説は腐るほどあるが、

衝突する危機感でサスペンス感を煽る為に、

地球に衝突する天体の発見がどえりゃあ遅いという

ステロタイプに陥っている。

本書はハードSFなので、

すんげえ遠くにある時に発見してしまう。

遠くにあればあるほど、

ほんのちょっと軌道を変えてやるだけで地球は安泰なわけです。

幸村誠の『プラネテス

プラネテス(1) (モーニング KC)

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プラネテス 4 [DVD]

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で有名になった宇宙のデプリ問題、

未来の社会と科学を真面目に予測すれば、

デプリ観測システムが危険な彗星もハケーンするであろうことは、

容易にスピキュレティブできよう。

危険な彗星を破壊出来る科学力を持つ文明は、

それ以前に危険になる前に探知出来る筈である。

彗星が衝突するので大ビンチ!という小説や映画は、

科学に無知蒙昧の輩の発想で大笑いである。

彗星が遠くにある時に、ほんのちょっとの爆薬で軌道を変え、

地球ではパニックも起こらずにメデタシメデタシでは、

物語として面白くもなんともないので、

クラークの小説でも予期せぬトラブルが起こって、

対彗星コマンドチームは地球に帰還せずに物語りは終わります。

といってもコマンドが自分の命を犠牲にするわけではありません。

命を犠牲にする作戦を立てる指揮官は無能です。

特攻作戦、神風作戦、は英語ではキ○ガイの意味であり、

特攻兵器人間ロケット爆弾桜花に付けられたコードネームはフール、

馬鹿でありんす。

命を粗末にする低知能者はこわいですねぇ、ガクガクブルブル…。