「間違いの喜劇」 シェイクスピア作 蜷川幸雄演出

NINAGAWA×SHAKESPEARE III [DVD]

NINAGAWA×SHAKESPEARE III [DVD]

S席一万円が取れずにA席八千円での鑑賞なのでちょっと萎えだったが、

チケット買ってあるので嫌々愛知勤労会館まで観に行ったw

おまけに雨模様!

鬱の二乗だが、ピカソの傘を差して、無理矢理気分を盛り上げるw

タイトルには喜劇が付いているが、

コメディではなくてファルス(笑劇)だそうです。

箸が転がってもおかしい年頃の娘には笑えるだろうが、

おっさんが笑ったのは一回だけですw

シェイクスピアといえば悲劇だろうから、

喜劇作家としてのシェイクスピアに期待する方が間違っているよなw

喜劇作家としてはモリエールの方が上だね。

八千円の価値はないが、

蜷川幸雄が優れた芸術家だという魂は伝わってきます。

毎年海外公演して世界に認められた蜷川幸雄の芸術魂とは、

客を大事にするという感謝の心である。

「世界の」と冠される蜷川幸雄であるが、

増長して偉ぶった性根は持ってないことがこの劇からは伝わります。

役者が何度も客席の間の通路に入ってお芝居するのだ!

客に顔を近づけてセリフを言う役者もいました。

客に小道具を渡してしまうシーンもあります。

客に親近感を持たせる為、客を巻き込む参加型演劇の手法なんて、

売れないローカル劇団の専売特許かと思ったが、

世界の蜷川が垣根を外してやるんですぞ隊長!

客をイジッた後はちゃんと俳優が頭を下げて、

「すみませんでした」

と謝るのが素晴しい!

演劇空間の統一性を犠牲にしてでも、客の方が大切だと認識している

本物の芸術空間であった。

三流の演劇人は、

「舞台の上でスポットライトを浴びるのは俺様よ、芸のない一般庶民は暗い客席に埋もれていろガハハ!」

と思うものであろう。

二流でも、

「俺様の素晴しい演劇に参加出来ることを光栄に思え、このクソ虫が!」

だろう。

客に謝る感謝の心を持った蜷川幸雄の演劇は、正に一流の志を持った芸術作品である。

芸術とは観客が居なかったら存在しないのですよ。

幼稚園児が砂場で飯事遊びする感覚で、

自分達の楽しみの為だけに演劇している三流は、綺麗な舞台に立たずに公園の砂場で演じていろ!

で、この演劇は全て男優で女役も男が演じているのだが、

月川悠貴(勇気)は声も高くてマジ女にしか見えません。

男だけのシェイクスピア劇だと知らずに観に来た客が、

帰りに「女役の男もいたね」と話していたのは痛快であった。

みんな男だっつうの!

ニーナ、いい男優見つけたなぁ、ハァハァハァ…。

演劇とは別人格を演じるもの。

一つの人格しか演じられない俳優はクソだと誰でも判るよな?

別人格の上、別の性を演じるのは更に難しいと理解出来るよな?

高度な芸術としての演劇に女優は必要ないのだ。

女優を使う演出家は、女優の肉体目当てであり、

己の性欲の為に演劇に関わっているのだ。

どうでもいいが、主演の小栗旬は二回噛みましたw

嵯川哲郎に比べると、小栗クンのヘタさが目立つが、

美少年だから許してやろう。

成宮クンとか小栗クンとかニーナの趣味は判り易いよなw

そのうち亀梨クンも使うと思います。ハァハァハァ…。