『女刑事の死』 ロス・トーマス 早川ミステリ文庫

女刑事の死 (ハヤカワ文庫 HM (309-1))

女刑事の死 (ハヤカワ文庫 HM (309-1))

本書のベストセリフ

「友達と政府のどちらかを選ばなければならなかったけれど、友達を選んだ」

「それはたいしてむずかしい選択じゃない。選択などと呼ぶことさえできない」


文学的苦悩せずにあっさり祖国を裏切り、

友人と非国民になる道を選ぶロス・トーマス の主人公はかっちょええわ!

今回の敵は秘密スパイ組織ジャスパー!(桑田次郎かよw)。

そして味方の筈の野党議員も…。

政府組織や議員など信用出来ないと言う非国民作家ロス・トーマス 万歳!

「探偵の帰郷」ものだがベタベタしてないのも良い!

殺された妹との家族愛のエピソードが皆無のかっちょよさ!

家族も故郷も祖国も失おうと、

揺ぎ無い自己を確立するロス・トーマス の主人公に萌えよ!

ラブラブファイヤーがもっと少ないと完璧なんだが…。

これをロス・トーマス の最高傑作に推す人が多いと思われるが、

ラブラブファイヤーが多すぎるし、

雑魚キャラの人生まで描写しているし、

ちょっと無駄があるよな?

主人公が老人とキスする破目になり、

ポリデントの臭いがした」

と言う傑作なシーンもあるんだが、

ホモ率の高い他作品の方が好きざんす。