『絃の聖域』 栗本薫 講談社文庫
- 作者: 栗本薫
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1997/04
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 1回
- この商品を含むブログ (8件) を見る
- 作者: 栗本薫
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1997/04
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (5件) を見る
由紀夫「ぼく、大人になっても、絶対に、結婚なんかしないよ」
智「ぼくも――ぼくも絶対に結婚なんかしないよ」
801キタ━━(゚∀゚)━━!プロローグで炸裂!
筋骨逞しい17歳の少年が攻め、
受けるは色白の病弱な16歳の少年。
しかも二人は本妻の子と妾の子、
禁断の二乗の近親相オカマ、
やめて、おしりが、いたい!ハァハァハァ…。
失礼しました。
冗談はともかく、
芸術テーマのミステリとして世界一であろう。
真犯人の苦悩が理解出来ない奴は、
芸術の名を騙る女の裸体画でも見てハァハァしてろ!
『レダ』 の芸術家ギルドの描写からも読み取れたが、
栗本薫は芸術を正しく理解してる教養人です。
他人を理解する気もなく、
自分の名誉のみ追い求める自称芸術家は、
社会の邪魔なので死んで下さい。
本格ミステリとしてもどんでん返しがあるので楽しめます。
主人公(なのか?)の名探偵伊集院大介の心理描写が一切なく、
名探偵が推理マシーンに徹しているのも好感度大。
主人公は山科刑事みたいな気もする。
芸術とはなんぞや?
芸術家はどう生きるべきか?
と悩んでいる人は必読である。
本書を読んでまともな芸術家が発生することを望む。
社会の敵の自称芸術家は死んで下さい。