『太陽の盾 [タイム・オデッセイ②] 』 A・C・クラーク&S・バクスター 早川書房
- 作者: アーサー・C・クラーク,スティーヴン・バクスター,小阪淳,中村融
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2008/04/23
- メディア: 単行本
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これはなんとか並み以上のハードSFになった。
太陽が異常になり、5年後に致命的な熱線が地球に降り注ぐことが判明し、
地球と同じサイズの盾をラグランジュ1に建設し、
地球滅亡を防ごうという話である。
物語の背後にふざけた宇宙人(オーバーロード)が潜んでいるのが欠点だが、
地球政府の高官は女ばかりだし、
ホモが二人も出てくるし、
ジェンダーSFとしても評価出来る。
メインストーリーには関係ないが、
ヴァチカン市国がスペースシャトルの自爆テロで消滅するという素晴しいシーンもありますw
地球サイズの人工天体を作り、軌道を制御する技術面の難しさの
細かい描写がとてもワクワクします。
制御にはコンピュータが欠かせないが、
自意識を持つ彼女は、人類に嘘を付いている節があった。
嘘つきと責めると軟弱な神経質のHAL9000みたいに発狂する恐れがある。
人類はキチ○イかもしれないコンピュータに全てを賭け、
黙々と盾の建造に邁進する。
地球の運命は?そしてコンピュータの運命は?