『神は妄想である―宗教との決別』 リチャード・ドーキンス

神は妄想である―宗教との決別

神は妄想である―宗教との決別

私はドーキンス派ではなくて、スティーヴン・ジェイ・グールド 派なので、

読むのに抵抗あったが、

こんな魅力的なタイトルをロストしきれずに、

古本で1800円であったので買ってしまいました。

生物進化学だけでなく、

心理進化学、社会進化学も駆使して、

神と宗教の害悪を糾弾した無神論者必読の書だが、

ドーキンスの語り口に品がないのは辟易する。

科学教の同志の筈のスティーヴン・ジェイ・グールド を批判する文が、

三回も出てくるのは白ける。

自分が宗教戦争に巻き込まれて死にたくないので、

むきになって宗教批判しているのだろうが、

ドーキンスはなんか大人げないと思ってしまう。

この本を読んで宗教を捨てる人をドーキンスは期待しているのだろうが、

効果は薄いと思う。

無神論者の知的武装の教養書としても、

クルト・ゲーデル の神の非存在証明には触れてないので片手落ち。

科学教の中でも、漸進的進化論者(つまりドーキンス自身)が

もっとも知的レベルが高いと主張しているのは逆効果だよね。

物理学者は進化論を勉強して知的レベルを高めて、

物理の進化論を発見しないといけないそうですw

参考になる箇所はあるが、

ドーキンスの本から知ったとは言いたくないですな。

別の記事でドーキンスの名を出さずに具体的に語るかもしれませんw