『ソラリスの陽のもとに』 スタニスワフ・レム
- 作者: スタニスワフ・レム,飯田規和
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1977/04
- メディア: 文庫
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二重太陽の死の呼び声で、
ガーと来てバーンと来てちんぴょろすっぽーん!と消滅する筈だった。
だが、惑星を覆う海が、ニュルルルルーン!
と伸びて、
AMBAC(Active Mass Balance Auto Control=能動的質量変換による姿勢制御)
で、自ら軌道を修正したのである。
その惑星の海そのものが巨大な生物だったのである。
アンバックモーメントを計算して、惑星軌道さえ変えてしまう、知性ある海だったのだ。
人類はその惑星ソラリスに観測ステーションを置いた。
そしてステーション内には、死んだ筈の人間が実体化するという不思議なことが起こり始める。
ソラリスの海は人間の心を読んで、記憶情報を元に、死んだ人間を再生しているらしい。
この人智を超えたソラリスの海に対して、人類は意思の疎通が出来るのだろうか?
という話です。
想像出来ないものを想像しようという、本当に異質なものを描写しようというレムの意欲は凄いが、
小説としては退屈ですよね?w
タルコフスキーの映画版
- 出版社/メーカー: アイ・ヴィ・シー
- 発売日: 1998/09/25
- メディア: DVD
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ソラリスの海は巨大な神秘的な生物ということで、
単一個体であるという説を支持する人が多いと思われるが、私は群体のように思う。
神秘性は犠牲にして、判り易い異世界生物ものハードSFとして書いて欲しかった。w