『エレンディラ』 ガルシア=マルケス 鼓直&木村栄一訳 サンリオ文庫
![エレンディラ (1983年) (サンリオ文庫) エレンディラ (1983年) (サンリオ文庫)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/516U5N89EIL._SL160_.jpg)
- 作者: ガルシア=マルケス,鼓直,木村栄一
- 出版社/メーカー: サンリオ
- 発売日: 1983/10
- メディア: 文庫
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『失われた時の海』
『この世でいちばん美しい水死人』
『愛の彼方の変わることなき死』
『幽霊船の最後の航海』
『奇跡の行商人、善人のブラカマン』
『無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語』
ちくまでなくてサンリオ版を105円でGETしたw
エレンディラは80Pほどの中篇だが、
残りの6作は10Pほどの短編で、
これが抱腹絶倒のオムニバスになっている。
蟹が異常繁殖しているおかしな村に、
滑稽な奇跡が起こって、
周辺から見物客が押し寄せて大騒ぎになるというパターン。
短編の内容をバラすほど失礼なことはないので、
詳しくは書けないが、
エレンディラは映画になったが、
残りの短編は、映画にしたら苦情が殺到すると予測される凄い破壊力である。
マルケスの本質はギャグであるという自説が、
この短編集でいっそう明確になりました。
キリスト教文化圏では映像化不可能だろうが、
日本なら漫画化出来ると思う。
福山庸治(ふくやまようじ)の不条理ギャグ漫画が、
この短編集の雰囲気に似てると思いました。
ギャグの破壊力はこの短編集の方が上かもね。