『ザ・ポエット』 マイクル・コナリー 古沢嘉通 訳 扶桑社ミステリー文庫

ザ・ポエット〈上〉 (扶桑社ミステリー)

ザ・ポエット〈上〉 (扶桑社ミステリー)

ザ・ポエット〈下〉 (扶桑社ミステリー)

ザ・ポエット〈下〉 (扶桑社ミステリー)

ノンシリーズの単発作品扱いされることもあるが、

“ハリー・ボッシュ”シリーズに登場する

ケイシャ・ラッセルが(名前だけだが)登場するので、

“ハリー・ボッシュ”シリーズと同じ世界だと読み取れます。

クライムノベルかと思ったが、

ラストの100Pでどんでん返しが連続し、

本格推理小説としても四つ星。

真犯人が推理出来ても、

真犯人が明らかになった後の小説としてのラストは絶対推理出来ないと保障する。

一人称と三人称が繰り返される構成だが、

人称に仕掛けたトリックはよくあるヤツだから、

考え過ぎないでいいw

人称トリックを発展させるとメタフィクションになってしまうが、

そこまでの文学的実験はしてない(よな?)ので、

あまり深読みせずに、純粋に読んで、

ラストの100Pで絶叫して下さい。

ハリー・ボッシュによく似た心の主人公の

男らしい推理に感動して下さい。

愛で目が曇ることがない素晴しい男の思索に感動したい

本物の男はコナリーを読め!