『46年目の光―視力を取り戻した男の奇跡の人生』 ロバート・カーソン NTT出版

本書のベストセリフ

「こんなことを言う女は、私が歴史上はじめてかもしれないけど、運転の仕方を夫に批評されるのって最高ね」

なぜならば夫は46年間失明していたから!

批評される行為、批評する能力の存在のありがたみに気付かず打たれ弱い人は、五感全て持ってるのがもったいないよな(笑)

本書の主人公は3歳で失明したが、目が見えなくても、自転車にもスキーにも挑戦するバイタリティ有り過ぎる男。

パラリンピックで金メダル取ったが、サラエボ五輪に乱入し、健常者用のスキーコースを滑ってしまうエピソードが痛快!

障害は不幸ではありません、不便なだけだと、日本の有名な障害者も言っていたが、本書の主人公の行動や言葉は、それを上回る痛快な行動と思索があって、一流のエンタメ小説としても読めます。

自身が障害者でも、障害を利用して利益獲得を目論む浅ましい奴等は批判しているのも痛快。

主人公の人生を使い古された感動のパターンに押し込もうとするマスゴミ批判もあるのもグッジョブ!

46年目の光―視力を取り戻した男の奇跡の人生

46年目の光―視力を取り戻した男の奇跡の人生