『幽霊の勇士 魔法の国ザンス8』 ピアズ・アンソニイ 山田順子訳 ハヤカワ
- 作者: ピアズアンソニイ,Piers Anthony,山田順子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1992/10/01
- メディア: 文庫
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主人公たる勇者が、悪の魔王を倒す過程において、
声も出る暖かみもあるという夜のアイテム「お姫様」を入手するのが常であるが、
何ともワンパターンで大笑いである。
最終の敵ボスがお姫さまであったというファンタジーを誰も作らんのは何故だ!?
と馬鹿にしていたが、さすがアンソニイ、やってくれました。
主人公はお姫様に殺されてメデタシメデタシとなるのです。
でも大丈夫心配はいりません。
主人公は「甲賀忍法帖」の薬師寺天膳や「伊賀の影丸」の阿魔野邪鬼より凄い、
灰になっても生き返る魔法を使えたのです!!
本書の惜しいところは計算ミスをしてしまった点である。
主人公が通常ヒューマノイドより身長の低いエルフ族の村を訪れた時、
エルフの身長は1/8、だから体積は1/8*1/8*1/8=1/512で、
体重も握力も1/512のような描写があるが、
握力、筋力は1/8*1/8=1/64にしかならない。
何故ならば、筋肉は二次元平面での伸縮により力をだしているのであり、
三次元の動きを筋肉はしないので、立方分の1にする必要はないのである。
つまり、ミクロ人間は、ミクロ化すればするほど、見た目より怪力になるのである。
身長が1/8になったのなら、1/8の世界では、8倍の筋力を得たように見えるのである。