『二つめの死体』 リンク&レビンソン 小鷹信光 訳 二見
新・刑事コロンボ 二つめの死体 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)
- 作者: W・リンク,R・レビンソン,小鷹信光
- 出版社/メーカー: 二見書房
- 発売日: 1997/12
- メディア: 文庫
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本作は二人目の犯人の職業が語られずに、なんでだろうと思っていたら、
とんでもないところでコロンボと二人目の犯人が出会うので驚きます。
旧作で一番近いネタは上司が犯人だったやつだが、それに比べるとラストの罠が物足りない。
二人目の犯人が一人目の犯人に自分の犯行も押し付けてしまう構成なので、
ラストでコロンボが二つの事件を解決しなければならなくなるので、
最期の盛り上がりがどうしても散漫した印象になってしまう。
コロンボにとっては最初の殺人事件の犯人は複数犯なので、
こいつらに仕掛ける罠は、もちろん囚人のジレンマ状態に追い込み、
共犯者にお互いが相手は自白したと思わせて、
自白させようとするのだが、このラストに至るまでのコロンボの捜査が、
どうみても裁判になったら違法捜査として問題になりそうだ(笑)。
コロンボの手癖の悪さ(スリの名人ぽい)は、旧作でも語られているが、
素早い手の動きもむやみに乱発しては白ける。
犯人の職業がアレというアイデアなら、いくらでも面白くなりそうだったのだがw