『サーカス殺人事件』 W・リンク&R・レビンソン 小鷹信光訳 二見文庫

サーカス殺人事件 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)

サーカス殺人事件 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)

旧シリーズの未映像作品の小説化だが、

本格ミステリとしては物足りないが、

小鷹信光の創訳が素晴しい。

池澤夏樹より文が巧いと思ったよw

三十年前の幻の脚本が元ネタなのに、

携帯電話を出す小鷹信光の訳に燃え萌えww

文化史としてサーカスの小ネタが興味深かった。

落ちは「死の方程式」と同じようなネタにすれば傑作になったのに惜しい。

ミステリファンは何故か猫ファンが多いが、

本書は犬ミステリでもある。

被害者が犬と花を愛でる知的レベルの高い男だったので、

完全犯罪に誤謬が生じるというネタは面白かった。

猫だったら、被害者諸共アボーンされるべきざんす。

ボロボロになっても生き抜いたノラ犬の健気さにマンセー