『霊はあるか―科学の視点から』 安斎育郎 講談社ブルーバックス

霊はあるか―科学の視点から (ブルーバックス)

霊はあるか―科学の視点から (ブルーバックス)

最近TVによく出るようになって、

超常現象否定派として、

大槻教授と並ぶ双璧扱いされるようになった安斎育郎先生であるが、

本の内容は十年間同じことの繰り返しで、

ダブッたネタばかりなので、

安斎先生の本は一冊だけ読めばいい。

で、これを安斎先生のベストに推すのは、

仏教24団体への、霊についてのアンケート調査が載ってるからだ。

霊など無いという団体の方が多かったのは意外。

釈迦は霊が存在するなんて言ってないので、

そうなるのが当たり前だが、

葬式で金儲けする現代仏教が霊を否定してるのは意外ですよね。

否定派の科学者は、

頭のイカレタ宗教団体にアンケート調査するなんて、

時間の無駄だと思い込むものと、私は思い込んでいたが、

科学の基本は、

実験、データ集めによる検証である。

頭のイカレタ宗教団体も真面目に調査した安斎先生は、

本当の科学の心を理解している一流である。

本当の科学的思考が身に付く良書。

霊が存在すると現代物理学が崩壊し、

新しい物理学が必要になり、

それは、科学の大飛躍になるかもしれないと安斎先生は考えている。

が、真面目に研究しても、

霊の存在は肯定出来ない。

しかし、否定の証明は難しく、

万人を納得させられる否定証明がまだないと安斎は考えておられて、

完璧に決着が付くまで、

調べ続けようというスタンスは、

真に正しい科学者で公平なんだが、

否定派の読者としては、

きっぱりと否定宣言して欲しいと思いました。

物理法則に矛盾するから、

霊も超能力も存在出来ないのは明確なんだがな…。

霊の存在を主張する人は、

新しい物理学もちゃんと提示せよ!