『ディープ・ブルー』 ケン・グリムウッド 布施由紀子訳 角川文庫

ディープ・ブルー (角川文庫)

ディープ・ブルー (角川文庫)

あの傑作「リプレイ」 の作者だからチョー期待したが、

普通のイルカSFである。

「広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由」

で、言語を操るイルカの知性も完璧に否定されているのに、

イルカさんを、人間と対等以上の存在として描いているこれは、

ハードSFファンには受けないだろう。

どっちかというと、イルカが主族、

人類は地球の主人であるイルカ族に知性化を諦められた、

可哀想な補助種族扱いw

野蛮な人類の罪をイルカが赦すシーンがあるんだが、

このど畜生が神様のつもりかい!

と私は白けた。

ケン・グリムウッドが「リプレイ」以外に有名にならなかったのは、

たぶん、環境保護活動に身を投じて、

小説を書かなくなったのだと思う。

ケン・グリムウッドへの期待は無くなりました。

ケン・グリムウッドは「リプレイ」 だけ読めばいいざんす。