『ディープグリーン③』 佐々木淳子

ディープグリーン (3) MiChao!KC (KCデラックス)

ディープグリーン (3) MiChao!KC (KCデラックス)

本書のベストセリフ

「地球の生命の半分以上が死滅する大絶滅は、

40億年近い生命の歴史の中で1度や2度ではない。

自然はヒトも動物も植物も微生物も区別しない。

森林が滅びようと動物が滅びようと

生命は変化して存在し続ける…」


恐竜を滅ぼし人類に知性を与えた「ダークグリーン」は、

人類の集合無意識「R-ドリーム」の存在を停止することにした。

「R-ドリーム」には人間の最大の超能力者の西荻北斗が眠っている。

「R-ドリーム」消滅時に北斗が「R-ドリーム」に居ると、

北斗の消滅する精神に引きづられて全人類が消滅!

最大のヒーロー「リュオン」は北斗を助ける為に、

人間の雑魚達とパーティを組み、

ダークグリーン」より上位のオーバーロードディープグリーン」に向かう。

だが、「ディープグリーン」へのゲートの守護者のオーバーマインドは、

他者の能力を奪う究極の能力者だった!

最大耐久力の味方は、ヨボヨボの老人に、

最大すばやさの味方は、体の全ての部位が不自由な人に、

最大知力の味方は、クルクルパーに!

人類は「ディープグリーン」に遭遇出来るのだろうか…?


個人の危機ではなくて、人類の危機を描くのはSFしかやれないが、

人間原理を否定し、人類が滅びてもいいんじゃないの?

という視点がある本物の本格SFである。

今巻、機械知性の集合無意識の伏線が張られている。

集合無意識どころか、超自我どころか、

自我が存在する事も厳密には証明されてないが、

SFだから存在しないものを在る事にして物語作っていいわけです。

コギト・エルゴ・スムは何の証明にもなってないざんす。