『人形の密室』 アルフレッド・ローレンス 小鷹信光 訳 二見

刑事コロンボ 人形の密室 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)

刑事コロンボ 人形の密室 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)

コロンボの小説は、脚本を日本で勝手に小説化しているのだが、

小鷹信光によれば超訳ならぬ創訳というらしい、藁)、

本作は映像化されなかった「死のクリスマス」の改訂版だが、

改訂しても映像化されなかったので、

元の脚本がなんなのか、もう、仮題の原題も表記されていない屑滓になっている(笑)。

デパートとマネキンネタは他の作品に洗練された形で転用されているし、

ラストの罠は、「パイルD−3の壁」と全く同じだしw

密室殺人事件だと喜ぶ部下(その名もワトスン、爆)に、

コロンボが「犯行後の現在に密室に見えるだけで、犯行時に密室だったわけないでしょ」、

とおちょくるシーンから、パスティーシュと解釈すべきか?

小鷹信光はオリジナルのコロンボも書いているが、

そのうち工藤俊作(松田優作の探偵ね)対コロンボも書くみたいで、

どうやって松田優作の偶像を破壊するのかとても楽しみである。

「探偵の条件」でサム・スペードやフィリップ・マーロウもコケにしているので、

工藤俊作も早くコケにして欲しい。