『魔境遊撃隊』 栗本薫 ハルキ文庫

魔境遊撃隊〈第一部〉 (ハルキ文庫)

魔境遊撃隊〈第一部〉 (ハルキ文庫)

魔境遊撃隊〈第二部〉 (ハルキ文庫)

魔境遊撃隊〈第二部〉 (ハルキ文庫)

グインサーガシリーズと魔界水滸伝シリーズとぼくらシリーズ

結びつけてしまう、栗本薫大甲子園

主人公はぼくらシリーズの名探偵栗本薫であるが、

ミステリではなくてクトゥルーものの冒険ファンタジー

普通の男の作家の冒険ものでは、

冒険に誘うのは美少女だが、

日本一の801作家栗本薫ですので、

美少年の為に冒険に参加するのが素晴しい!

美しいものに男も女もなくてよ、オホホ。

ゲームプレイに嵌っていたので読むのが遅くなったが、

普通の人なら一晩で全二巻一気読み出来る傑作。

冒険ファンタジーだが、冒険隊に紛れ込んでいる敵のスパイは誰か?

というミステリの楽しみもあります。

最強最悪の敵の正体はクトゥルーの邪神。

恐竜より強い、全てにして無の存在。

ディーン・クーンツ の『ファントム』 の化け物と同じ敵だが、

『ファントム』 では科学装置で倒してしまうが、

本書では倒せません。

逃げ回るだけw。

最終的には倒せる時が来るだろうという希望を残して、

ファンタジー世界から現実に帰還するラストは、

賛否両論あるだろうが、現実の重みを重視しているようで、

ただのファンタジーを越えた良い結末だと思う。

栗本薫ファンは必読の作品ですな。